「きょうの発言」第5回を転載いたします。
「ぜひ骨髄提供を」
先月、骨髄バンクのドナー(提供者)登録者が三十万人に達した。また、昨年一年間の骨髄移植例数は過去最多となったが、私はその中の一例にかかわる機会があった。
私は大学時代に骨髄バンクに登録したが、提供の機会がないまま十年以上が経ち、昨年ようやくドナーに選ばれたのだった。もちろん骨髄を提供することにためらいはなかったので、提供を決めた。
事前に健康診断や骨髄採取後に自分自身に輸血するための採血などで病院に通い、採取前日に入院した。採取は安全性に配慮されているとは聞いていたが、前日は不安でよく眠れなかった。採取は全身麻酔をかけ、ボールペンの芯ほどの太さの針を皮膚の上から刺し、注射器で吸引して行なう。脊髄から骨髄を採取すると誤解している人も多いが、そうではなく腸骨という骨盤の骨から採取する。
採取後は採取部位に痛みが残ったが、しばらくすると消えると聞いていたのでそう心配はしていなかった。それに、病気と闘う患者さんを思えば大した痛みではなかった。今では痛みも消え、以前と変わらない生活を送っている。
骨髄提供では入院時の支度金や交通費などの支給を除き、金銭が支払われることはない。また、骨髄提供に伴う後遺症のリスクは極めて低いが、決してゼロではない。
それでも骨髄提供をする価値は十分にあると思う。人の命を救う機会はそうあるものではないし、健康のありがたみを再認識するいいきっかけにもなる。
熊本県の骨髄バンクのドナー登録者数は、残念ながら人口比で全国平均をはるかに下回っている。皆さんにも骨髄移植への理解を深めていただき、一人でも多くの人が骨髄バンクに登録されることを願っている。
(2月5日付の熊本日日新聞夕刊より転載)
関連記事
・「きょうの発言」
・骨髄移植顛末記(骨髄提供までの経緯を詳しく書いています)
2008年04月20日
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/93995597
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。
この記事へのトラックバック
http://blog.seesaa.jp/tb/93995597
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。
この記事へのトラックバック